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そして―――
優香との作戦会議を経て、私は決心が鈍らないように、その日のうちに倉田さんに連絡した。
連絡と言っても、
忙しい倉田さんのことを思うと、メールの方がいいかと思い、近況もうかがいながらのメールを送信した。
……なんて、
上手く理由を付けているが、
本当は電話だと緊張してしまうから。
彼からは時間をおいて返信が届いた。
『連絡ありがとう。お疲れさま』
その言葉から始まる彼からのメールには、少ないけれど、絵文字が浮かぶ。
男性ならではの控えめな絵文字だが、彼が私に絵文字を使ってくれたのかと思うとなんだか嬉しかった。
眞辺の場合……
あ、眞辺とのメールはもっぱら画像のやり取り。
要件はメールより電話した方が早いので、いつも文章を打つ前に電話をしてしまう。
そんなことが頭をよぎりながら、倉田さんのメールを読み返した。
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