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倉田さんとのことは眞辺には話さなかった。
あの時、眞辺に相談して以来、眞辺から倉田さんの名前は出なかったし、私もあえて話そうとは思わなかった。
その間、
紅屋の案件は徐々に形になり始めていた。
倉田さんと一緒に行った新規店舗の視察で撮影した画像が役立ったのか、デザインに悩んでいた眞辺も、いくつかパッケージのラフ案を作成していた。
眞辺には紅屋の件に打ち込んで欲しいと思っていたし、そうなるようにと、私も何とかスケジュールや仕事の配分を調整してきたのだが、急に別の案件も受けることになり、眞辺を頼らざるを得ないため、彼は忙殺されていた。
私は橋爪くんを含め、他のメンバーと一緒にそのフォローに神経を使っていた。
一日があっという間に終わり、
一週間もいつの間にか終わっていく。
気付けば10月も半分を過ぎ、
そして最終週を迎えていた。
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