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優香の表情が気になった。
何かを言いたげなのに、言えないでいる……
聞くのが怖い。
でも、優香が私の言葉を待っているような気がした。
「優香……。私は、何言われても驚かないし、優香の味方だから」
優香は唇を噛んで押し黙ってしまった。
私は静かに彼女の言葉を待った。
彼女がすぐに口を開かないのは当然だと思ったからだ。
もしも、私の予想が当たっていたら、
軽々しく口にできることじゃない。
優香は落ち着かないのか手を握ってみたり、腕をさすってみたり、忙しなく手を動かしていた。
その間にミルクティーがテーブルに届き、そこで覚悟を決めたのか、優香はミルクティーを自分に引き寄せて口を開いた。
「彼と……結婚していいのか……わからなくなってきた……」
私の予感は的中した。
これが世に言うマリッジブルーだとは
思わなかった。
優香のそれは
もっと、
重い何かに思えた。
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