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「……大丈夫だったか?」
眞辺は私の髪を撫で、そのまま指先を私の肩に滑らせた。
「……うん。大丈夫」
私は震えるように小さく肩をすくめながら言った。
行為が終わったというのに、まだ眞辺の指先に身体が反応してしまう。
それを眞辺に気付かれるのが恥ずかしくて、私は隠れるように眞辺の胸に顔を埋めた。
すると、思いがけず、眞辺の鼓動の音に触れ、私の耳に優しく響いた。
私は眞辺の鼓動に自分の呼吸を合わせ、密かに再び眞辺と一つになろうとしていた。
眞辺とのセックスは
今まで私が経験してきたものとはまったく違うものだった。
今まで苦痛にしか感じなかった長い時間は、
あっという間に弾けるように終わってしまった。
好きな人から触れられるのは
とても気持ちが良くて、
好きな人に触れることは、
それ以上に心地いい。
私は眞辺の感触を確かめるように、
眞辺の顔に手を伸ばし、耳の裏から首筋を緩やかに撫でた。
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