私の知らない色

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【眞辺side】 朝方―――― 布団の中でモゾモゾと何かが動く。 ゆっくりと瞼を上げると夢だと思っていた現実がそこにあった。 「おはよ」 すぐ隣で声がする。 俺は杉浦の身体を引き寄せて、胸の中に顔を埋める。 「気持ちいい……。夢じゃねえな、この感触」 「もう……バカ言ってないで、起きられる?」 「はぁ? 今何時だよ?」 「もう八時になっちゃうよ。いい加減起きないと」 「もう少し寝ようぜ」 俺はわざと杉浦の身体に絡みついた。 この柔い感触から離れたくなかった。 おまけに触れているうちに……したくなってくる。 杉浦の首筋にキスをすると、案の定甘い吐息が返ってくる。
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