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「ケンカしてないで早く行ったらどうです？」
騒がしい二人の間で一人冷静なのは……
……橋爪くんだ。
彼は私と眞辺を交互に見ながらため息をついた。
すると、眞辺がそのため息を笑い飛ばす。
「悪いな、橋爪。ケンカじゃなくてイチャついてんの」
眞辺は橋爪くんに軽くウィンクした。
「イチャついてなんかないわよ。バカなこと言わないで」
私は咄嗟に否定した。
「うわ。もしかして、橋爪に嫉妬かよ？ お前にもウィンクしてやろうか？」
「してないし、いらないし」
私が冷めた目で薄っすら眞辺を睨むと、眞辺からは口角を片方だけ上げた不敵な笑みが返ってきた。
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