474人が本棚に入れています
本棚に追加
「仲がいいのはわかりましたから、早く行かないとホントに遅れますよ?」
ため息交じりの橋爪くんの忠告に、私たちは同時に腕時計を確認し、次の瞬間には顔を見合わせた。
「眞辺のせいで遅刻するじゃないのよ!?」
「だから俺のほうが早く準備できてたっつうの!」
私たちは事務所のドアを開けるまで言い合いをしていたが、事務所のドアを開けるときには
「行ってきます!」
と声を揃えていた。
背後に橋爪くんのため息が、もう一度聞こえたのは……気のせいではなかったかもしれない……。
最初のコメントを投稿しよう!