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俺の不安をよそに杉浦さんは明るい表情を崩さなかった。
「大丈夫よ。それに今回はクライアントがポップなイメージ希望してるから、橋爪くん、そういうの得意でしょ?」
「まあ……」
確かに、芸術性を求められるものよりも、そういうデザインの方が得意だった。
「それなら決定。大丈夫、ちゃんとフォローするから」
「じゃあ……やらせてもらいます」
彼女の笑顔に後押しされ、俺は決意を込めて頷いた。
彼女もそれに頷き返し、「じゃあ、早速打合せね」と微笑んだ。
業界大手の四葉エージェンシーから老舗和菓子屋のパッケージリニューアルの依頼が舞い込んできたのはこのすぐ後のことだった。
四葉からの依頼に社内が沸き立ち、それは一種の興奮状態に近かった。
ただ一人を除いては。
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