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しかも、杉浦さんの不在で電話を受けたのが張本人の俺。
面と向かって言われないだけまだマシかもしれないが、心が折れる。
電話の後、放心状態だった俺に眞辺さんが「何かあったのか？」と声を掛けてきたが話す気にはなれなかった。
もちろん、報告は必要だが、とりあえず杉浦さんの帰りを待とうと思った。
それが、自分の壊れそうな心を守るための単なる口実だったとしても、クライアントにこんな風に言われ、さらに眞辺さんにまでダメだしをくらったら、本当に立ち直れそうになかった。
そんな時、無神経に声を掛けてくるのがこの女。
「橋爪くん、何かあったの？」
だから……
俺の方が年上だっつうの。
少し先に入社したからって、先輩気取りかよ。
小森と話しているとイライラが募る。
「何でもねえよ」
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