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「いい若者が朝からため息ついてんじゃねーよ」
コーヒーカップを持って眞辺さんがやって来た。
《……誰のせいだと思ってるんですか》
心の声を押し殺し、仕方なく「すみません」と謝る。
「いい大人が後輩をいじめないの。橋爪くんにだって悩みはあるわよ」
今度は向かいに杉浦さんがやってくる。
「ね? 橋爪くん」と、彼女は俺に微笑んだ。
こっちはこっちで、無邪気だなぁ……。
《あなたも俺を悩ませてる一人ですけどね》
心の中でもう一度ため息をついた。
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