番外編【新人デザイナーの憂鬱】

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「ねえ、橋爪くん」 午後のことだった。 遅い昼食の後、ちょっとした妄想……もとい、考え事をしていると、杉浦さんが俺の真横から顔を覗き込んだ。 「び、ビックリさせないでくださいよ」 俺がのけ反ると彼女は眉間に大きく皺を寄せた。 「さっきから何度も呼んでるじゃない」 彼女は鼻息を荒くしながら「皺が増えるじゃない」と、自分の指で眉間の皺を伸ばした。 そして、口角を釣り上げて俺をからかう。 「ははーん。彼女のことでも考えてたな?」
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