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でもなんだか
それを口にするのは恥ずかしく
淫乱だと思われるのも嫌で
ただその喜びを黙って感受した。
それに痛みはなくとも
無理に身体をこじ開けるような
ふたつに割ろうとするような行為は
それなりに圧迫感があり
それなりにつらく
けれどずぶずぶと私の中に
温人さんが沈みこんでくるのを感じると
呼吸を忘れるほど嬉しくて
苦しさなどかき消えてしまう。
「は、あ、あー……」
「奈々緒……つらくない?」
行き着くところまで行き着いたあと
温人さんは嬉しそうに
そんなことを聞いてくるものだから
つらいに決まってる、と
言葉を返す代わりに中を強く締め付けた。
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