11月

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それなのに、どうして私は好きになったんだろう、って。 何度も考えた。 好きにならなかったら先生だから、って、女同士だから、って悩むことなんてなかったのに。 関わりを持たなければ、好意を抱かなければ。 そんなこと考えたってもう遅いのに。 私はしっかりと先生の鎖に絡め取られてしまっていた。 そして、その月は私の誕生日があった。 その日は偶然にもいつもより先生と話す機会が多くて、すごく嬉しかった。 「私、今日誕生日なんです。お祝いしてください」 何度も心の中で言った。 だけど結局その言葉が口から出ることはなかった。 いつもより多く話せたことが誕生日プレゼントだ、なんて自分で自分に言い聞かせて。
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