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小さな約束
「いつか、あーちゃんだけの星空を作ってあげる!」
ああ。貴女は…あの約束、覚えていてくれたんだね。
「……ん?朝なの…?」
久し振りに随分昔の記憶を夢に見た。
幼稚園の頃、仲の良かった女の子がいた。その子は親の転勤で、都心から少し離れたこの街にやってきたそうだ。
「はっ初めまして!古夏目御影です!よろしく…お願いしま…す…」
「はい!皆、御影ちゃんと仲良くしてあげてねー」
緊張しているのか、彼女の声は徐々に小さくなってく。この様子だと、彼女がクラスに溶け込むのは難しそうだ。
見兼ねた私は、先生へのいい子アピールを兼ねて、彼女の友達一号になることにした。
「御影ちゃんって、可愛い名前だね!」
「えっ!えっ?!」
急に話し掛けたものだから、驚かせてしまったらしい。彼女は一瞬肩を跳ねさせた後、目をぱちくりさせながらこちらを見ている。
「えへへ。驚かせちゃってごめんね!私、晶っていうの!沢野晶!」
笑顔で挨拶をすれば、彼女もパッと顔を輝かせた。
「晶ちゃん!よろしくね!」
これが、私と彼女の一番最初。それからは一緒に遊ぶようになり、気がつけばお互いの事を『あーちゃん』『みっちゃん』と呼びあう程に親しくなっていた。
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