姫と騎士

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その後ソルジェはだんまりを決め込み、最低限の発言しかしなかった。 アリスにゃんは終始不機嫌そうだったが、まぁ結果オーライだ。 ファミレスの後ゲーセン行って、夜飯食って、その日の六人のオフ会は終了した。 そして 『俺、クラン辞めるわ』 そうチャットが飛んで来たのはオフ会から六日後の事だった。 その文字に俺はビックリした。差出人がソルジェだったからだ。 俺は早速ソルジェにスカイプをかけた。 「なんだよ、なんでクラン辞めるんだよ」 俺の言葉には怒気が篭っていた。そりゃそうだ。ソルジェは騎士〈ナイト〉というクランの大事な火力だ。 それを無責任に辞めるなんて、しかも突然、許される筈が無い。 「めんどーなんだよ」 「何がだよ」 「全部だよ」 ソルジェの話を纏めるとこうだ。 あの日以来、アリスにゃんが激しいらしい。 どう激しいのかと言うと、個通に続く個通、他メンバーの愚痴、そして突然送られてくる際どい写メ。 昔の俺、アリスにゃんと直接会うまでの俺だったら嬉しかったかも知れない。しかし今の俺は全く羨ましくなんてなかった。 そしてソルジェに激しくアタックを仕掛けるアリスにゃんを見て、他のメンバーが業を煮やしているらしい。どうしてソルジェなんだ、と。 めんどくせぇ事この上ねぇ…。 「ゲームに女が関わるとロクな事ねぇわ」 そう言ったソルジェの言葉が妙に胸に染みた。
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