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「な、に……っ」
「い、イ……っく……っ」
「……れ、も」
斎間は目を開けた。
苦しそうで、気持ち良さそうな西の顔が、そこにあった。
その瞬間。
斎間は、自身の下半身が大きく脈打つのを感じた。西の中で、西の腕の中で……。
「あ、ァ……っ!」
西の呼吸が止まる。精を吐き出している自身を締め付ける西の体内。
同時に互いの腹に挟まれていた西の中心も、ピクピクと欲望を吐き出していた。
息を切らしながら、西がトロンとした目で見上げてくる。キスをし、まだ足りない、というように抱き合った。
目が覚めたときにいなくなっているのは、もう嫌だ。そう思うと、眠りたくなかった。
でも、幸せだった。ハッキリと、これが『幸せ』なのだと叫びたいくらいに。
ちゅ、とおやすみのキスをして、斎間は西の腕の中で眠りについたのだった。
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