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ボリスが笑ってグラスに酒を注ぐ。それを飲むと今度はコンラッドが酒を注ぐ。どうやら酔わせてしゃべらせようという事らしい。
「ランバートはどうして騎士団に入ったの?」
「前に、婚活って言ってたよな。現在進行形?」
「「婚活!」」
コンラッドチームの驚愕、ゼロスの苦笑、レイバンのニヤニヤ顔。本当にこんなのが話のネタになるんだからな。呆れるけれど、まぁ楽しい。
「今は俺が立候補中」
ニヤリと笑ってレイバンが体を寄せる。隣に座って形のいい指を頬に絡めるようにしている。なんとも楽しそうな顔をして人をからかうレイバンに、ランバートも悪乗りをした。
「諦めてないの?」
「うーん、面白そうだから。相性良さそうだし」
「試そうか?」
ニヤリと笑って誘うと、意外と乗ってくる。寄り添うように近づく紫の瞳を見て、ランバートは笑う。けっこう色気のある顔をレイバンはする。
「こらこら、こんな公衆の面前で何を始めようっていうんだい?」
ボリスが困った顔で笑っているけれど、少し赤くなっている。意外と慣れていない様子だ。
「いいな、レイバン。俺も参加しようかな」
そう言って近づくのはハリーだ。こっちも同じような悪戯な様子でいる。レイバンと合わせると手が悪そうだ。
蠱惑的に見上げる緑色の瞳はまた少し違った魅力がある。色気というよりは、小悪魔的だ。
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