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「シウス様の酒宴によく呼ばれるだろ?」
これはコンラッドだ。確かにそれも事実だが、単純にあの人は寂しがり屋で酒が好きだ。そして後始末係が欲しいんだ。
「俺はてっきりオスカル様かと。たまにじゃれてるだろ?」
ボリスの言葉ももっともだが、あの人だって絡むのが好きなだけだ。もしくは嫌がらせだ。
「あのなぁ…。まず、シウス様にはラウルがいる。あの二人の間には到底入れないし、そんな気もない。オスカル様だって最近恋人ができてそっちに夢中だよ」
オスカルとエリオットが付き合っている事は、実は知られていない。それというのもエリオットが恥ずかしがり屋で、関係を隠したがっている。オスカルはむしろ堂々と宣言したいらしいのだが、シャイな恋人に合わせている。
「「オスカル様に恋人!」」
「相手だれ?」
「それを言ったら俺が消される」
オスカルは笑顔で抹殺をはかりそうだから怖い。それに、まだまだ初々しい二人の仲を邪魔したくはない。なにせ、お世話になっている二人なのだから。
「それでも、ファウスト様はフリーだろ? 違うのか?」
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