飲みにケーション

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「第二師団所属の、ランバート・ヒッテルスバッハです。俺は、このメンバーとやれるだけで嬉しく思う。こんな接点の無かった俺に声をかけて受け入れてくれただけで、本当に嬉しいんだ。だから、楽しくやれればと思っている。今後もよろしく」  これはそのままランバートの気持ちだった。  トレヴァーが声をかけてくれなかったら。ここの誰かが難色を示したら。それだけできっとここにいなかった。文句もなく、話したことも無い相手を仲間に入れてくれた彼らに感謝している。  ドンッと背中を叩かれて、見ればレイバンが笑っていた。 「もっと楽に構えろよ、ランバート。それに、みんなお前には興味があったんだ。俺たちは組めてラッキーだったよ」 「そうなのか?」 「なんだ、気づいて無かったのか?」  ゼロスまでもがそんな事を言う。酒を傾けながら楽しげにする彼に首を傾げたのはランバートだった。 「お前を誘いたかった奴は、正直沢山いたと思う。ただ、誰もその一歩が出なかったんだろうな」 「なんせ有名人だしな。しかもファウスト様たちと懇意で、色々と謎が多い。実力だけでも欲しがった奴は多いって。そして、そんな雰囲気まったく無視で声をかけたトレヴァーは偉い」  視線がトレヴァーに向く。まったくそんな事を意識していなかった様子のトレヴァーは、むしろ驚いていた。 「え? そんなに競争率高かったのか? 俺は話してみたいって思ったから、声かけたんだけど…」     
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