楽しいおにごっこ(レイバン)

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「遅いぞ!」  トレヴァーがでかい声でそんな事を言うのに、レイバンは口の端を上げた。これだけでビビるんだから可愛いもんだ。  単純馬鹿で扱いやすいトレヴァーをからかうのは楽しい。叩けば鳴くんだから、からかいがいもあるってもんだ。 「おはようございます」 「あぁ、おはよう」  ペコッと頭を下げたコナンは、明らかに小動物だ。流石にこんなのをからかったりはしない。どこか庇護欲を駆り立てる相手だ。もしくは母性本能? 男だけど。 「第五師団は街警当番だったか」 「そっ。報告書書いたり引き継ぎしたりで少し遅くなったんだ」  そして今一番興味のある奴、ランバート。飲んでみて意外と話しやすいのは分かった。そして、間違い無く今の一年目で一番剣が強い。  それは昨日で確信できた。こいつとは本当にサシでやりたい。全力で遊べる相手は本当に選ばないと。  このメンツでやれる。訓練とはいえ、遊べるんだ。本番よりもずっと楽しいかもしれない。 「さて、今日やることは昨日話した通りだと思うけれど、改めて確認しとく」  全員が集まったところでゼロスが仕切る。こいつがいると物事が順序よく進んでいく。特に第一師団に入ってからは磨きがかかったように思う。     
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