楽しいおにごっこ(レイバン)

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「はい、そうです」 「使えるな」  ゼロスが棒で地面に書き込む。前置きとして「基本の行動だが」と言って。 「前線、敵をひたすら狩るのはレイバンとランバート。二人は自分で判断できるし、なにより単体でも強い。自由に動いているほうが力が発揮できるだろう。俺はコナンと組んで指示を出せる。コナンの目があれば、前線のお前達に敵の位置や人数を教える事もできる」 「俺は?」 「トレヴァーは攪乱してもらう。俺やコナンの方へ向かってくる敵の前に出て、逃げてもらう。できればランバートやレイバンのいる方向へ」  うん、やっぱりゼロスはこういうことが得意だし、味方の特性を見るのが得意だ。 「じゃ、その方向でやってみようか。後、コナンとトレヴァーは組み手練習しとけよ」 「えぇぇ!」  不満そうな声がしたけれど、こいつら本当に組むと弱い。それはゼロスやランバートも感じていたらしく、深く頷いた。 「じゃ、明日からはそれの練習だな。乱取り」  方針を決めたゼロスに、渋々「はーぃ」とトレヴァーとコナンが返事をして、それを見た奴が楽しそうに笑った。
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