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試験当日
試験当日は快晴。意気揚々と会場である森へと集まった一年目は、改めてファウストからゲームのルールを伝えられた。
試合は勝ち上がり形式のトーナメント戦。試合の無い者は森の中にある控えスペースにいる。そこには仕事のないギャラリーもけっこういて、まるで祭りのような賑わいになっていた。
「さて、軽く運動しようか」
筋を伸ばしたり腰を回したりしながら、レイバンは楽しそうにしている。その隣では緊張に顔色を無くしたコナンが不安そうな顔をしている。
「まずは一戦目でフォーメンションを試してみよう。不具合があれば修正していく」
「そもそも、一戦目勝てないとだけどね」
不穏な事を口にしたレイバンは、だがまったく負ける気のない表情をしている。
そしてゼロスもまた、同じように口の端を上げた。
「勝てない相手だと思ってるのか? この面子で、一戦目で負けたら恥だぞ」
意外と鋭い視線で口にしたゼロスに向かい、レイバンは「だよね」と同じ鋭く不敵な笑みを浮かべた。
「俺たちは第五会場だってさ」
試合の会場を確認に行っていたトレヴァーが合流し、試合開始の鐘の音にそれぞれが移動していった。
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