試験当日

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 試合会場の審判席には、この試合の審判をする二人の上官が既に立っている。スポーツの試合よろしく対戦チームと正面から向き直って礼をした後、それぞれ代表者がリボンを五本受け取った。 「白が一点、青が三点、赤が五点、黄色が七点、紫が十点。全員失格になるか、試合終了時に得点が高いチームが勝ちだ。また、リボンは必ず蝶結びにすること。外れないような結び方をしていた場合にはその場で失格にする。怪我人が出た場合には速やかに連絡するように」  審判から改めて念押しをされてから、それぞれのチームは初期位置へと移動していった。 「ランバートとレイバンは前線で複数で行動している奴を中心に奇襲をかけて欲しい。コナンは単独木の上から敵の動きを見てトレヴァーに伝える。トレヴァーは俺の所に情報を持ってきてくれ。俺はここから動かずに指示を出す」  全員がこれに頷いた。この面子ならこんな方法でも十分だと判断できた結果だった。  ランバートとレイバンは複数相手の肉弾や乱取り、奇襲が得意だと言うことが判明した。  逆にコナンは肉弾戦だと弱い。だが、偵察としての能力には長けている。  トレヴァーはその健脚が連絡係として適している事を買われた。  そしてゼロスは事態を把握し指揮する能力に長けている。 「それぞれリボンつけたな。最後に、これはゲームだからムキにならなくていい。怪我のないようにだけしてくれ」     
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