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一日目終了(ファウスト)
見応えのある試合も、空が赤くなる頃に全て終わった。
ファウストは勝ち残ったチームを見て頷く。予想通りの奴らもいれば、意外な奴もいる。だがどれも明日を期待するようなチームだった。
「ランバート達、順調に勝ち残ったね。しかも全部コールドゲームって、凄いよ」
ランバート達のチームの成績を見ると、やはり好成績が記録されている。全ての試合がタイムアップではなくコールドゲーム。これは他のチームでは見られないものだった。
「ランバートにもいい友達ができたんだね。楽しそうだったし」
「そうだな」
呟きながら、ファウストは少し寂しいような気もした。ここ一週間、あまり話していないからだろうか。
だがこれは、ランバートにとっていい機会だ。それに、おそらく自分にとっても。少し距離が近かったから、離れるきっかけにはなっただろう。何より仲間ができる事は好ましい。
「あっ、ファウスト様ちょっと寂しいとか思ってません?」
「そんな事はない」
「終わったら、どこか誘ってはいかがです? 遠乗りでも、買い物でも」
からかうようなウェインの言葉にムキになって睨み付けたファウストは、その後で重く溜息をついた。
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