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第一試合
翌日も快晴、実に試合日よりだ。
勝ち残ったチームは早々に対戦相手を決めるくじ引きをした。現在残っているのは八チームとなっている。
「午前中に全部の試合が終わるな」
「まぁ、昨日ほど楽な試合はさせてもらえないだろうけれど。実際、俺たちが一番に当たる相手は楽じゃない」
トーナメント表を目の前に体を解していたレイバンが睨み付けるように言っている。その側で同じように柔軟をしていたランバートもトーナメント表を見る。
「第五師団中心のチームなのか?」
「そっ。しかもこいつら、五人全員で襲ってくるよ」
それを聞いて、ゼロスもランバートも嫌な顔をした。
「第五師団にしては珍しく、連隊で襲うのが得意な奴だ。中心になってるのは兄弟だしな。足も速いし、五人で一人を襲うような方法だからまず狙われると辛い」
「単独で挑むのは無謀ということか」
ゼロスが難しい顔をする。つまり、昨日の作戦は使えないということだ。
「一人になったのを見つかれば、逃げるのは至難の業かな」
「俺でも逃げられないか?」
「ランバートでもちょっとな。二人、もの凄く動きの素早いのがいるんだ。そいつらの相手してる間に他の三人もきて、結局五対一」
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