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決勝戦
なんとも言えない空気のまま皆が集まっている場所まで戻ってくると、ちょうど決勝の相手が決まった所だった。
トレヴァー、コナンと合流した三人は三十分後の試合相手をそれぞれ話す事にした。
「決勝の相手は俺たちと同じ、全師団から一人ずつの混合チームだ。それぞれ、知っている相手か?」
「第二師団のチェスターは、いい奴だ。俺とは同い年だから、なんだかんだで話をする。多分、俺が押さえられる」
「第三師団のトビーは、一言でいえば馬鹿? 後、俺の事を妙に敵対視してる」
溜息をつきながら言ったトレヴァーに、レイバンは口笛を吹く。その意味はなんとなく分かった。
「お前を嫌う奴なんているんだ」
「そりゃ、いるだろ」
「珍しいな。トレヴァーは誰にも壁を作らないタイプの人間なのに、嫌うのか」
「なんか、妙に突っかかってくるんだよな。張り合うみたいな? 持久走の時とか、ちょっと困る」
腕を組んでのトレヴァーの言葉に、ランバートとレイバンはなんとなく察して笑った。多分それは嫌ったんじゃなくて、勝手にライバル視されているんだろうと。
「第四師団からは、ハリーが出ています。ちょっと珍しくて、好戦的です。動きも速いし」
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