決勝戦

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★コナン  とにかく捕まらないように、気づかれないように。そればかりを考えているけれど、多分隠れていてもダメだ。  ハリーはどんなに隠れていても見つける。まるでこっちの考えが分かっているように。  コナンは森の中を隠れながら移動している。できるだけ他の人の迷惑にならないように。そうして進んでいくけれど、程なく木漏れ日に立つ人の姿が目に入った。  白に近い銀の髪に、眦の切れ込んだ緑色の瞳。すらりと背の高いその人は間違いなくこっちを見て笑った。 「逃げないでよ、コナン。逃げても追うけれど」 「あ…」  まともにやっても絶対に勝てない。けれど、逃げたくない。そう思うのはきっと、仲間の姿を見てきたからだ。痛いのも辛いのも苦しいのも嫌いだけれど、今は逃げる事が一番嫌いだ。  慎重に木漏れ日の中に進み出たコナンは、そのままハリーを睨み付ける。その顔に、ハリーの方が感心したようだった。 「弱虫のコナンが、男の顔をするようになったね。正直逃げると思ってたよ」 「逃げません。僕がみんなの重荷になっちゃいけないから」     
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