決勝戦2

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★ランバート  その後、試合終了のベルが鳴るまでランバートは誰とも遭遇しなかった。しょうがなく戻ってくると、審判席にはレイバンの他にゼロスの姿もあった。 「ゼロス、大丈夫か?」 「あぁ、怪我はないんだが。面目ない、取られてしまって」 「いや、それはいいんだ。レイバンは大丈夫なのか?」 「平気。少し強めに当たったけれど、骨とか内臓に響くような怪我じゃないって。湿布貼って貰ったら臭いがさ。自分の臭いで鼻が曲がりそう」  嫌そうにそんな事を言うレイバンに笑って、ランバートは相手チームにも目を向ける。  ふて腐れたトビーと、それを励ますチェスターはいる。だがドゥーガルドの姿はない。けっこう派手にやってしまったから、まだ意識が戻らないのかもしれない。  目に見えた瞬間、冷静さが飛んでいた。だから、加減のタイミングが遅れてしまった。思い切り助走してからの回し蹴りだ、首がいかれてもおかしくない。  これが原因で何かしらの障害が残ったら、彼はどうなるのか。それを考えると、今更ながら怖くなってくる。  不意に手を引かれた。レイバンが苦笑している。 「あいつ、頑丈なのだけが取り柄だからさ。心配しなくても、直ぐに戻ってくるって」     
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