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祭りのあと
無事に全てが終わって、立食でのご苦労さん会。みんな自由に会話を楽しんでいるけれど、大抵がこの試験の事だった。
「まっ、何にしてもお疲れ」
「「お疲れ様」」
ゼロスの音頭に全員が声を揃えて木製のグラスをぶつける。中身は流石に水だ。
「楽しかったな」
「なんか、ちょっと寂しい気もするけどね。このチームなら、何だってやれそうじゃないか?」
レイバンの声に、トレヴァーが頷く。けれどコナンは少し複雑そうだ。
「どうした、コナン?」
「僕はもっと強くならないと。みんなにちゃんと、ついて行きたい」
小さく呟いた言葉に、全員が笑って頭を撫でる。そして、頷いた。
「また手合わせしようぜ。俺ももっと強くなる!」
「トレヴァーはその前に単純バカを治さないとなー」
「単純バカってなんだよ、レイバン!」
じゃれつく二人を見て、ゼロスと二人困ったように笑う。そして、どちらともなく乾杯だ。
「だが、本当にいいチームだったと思う。最初はどうなるかと思ったが」
「俺も思うよ。個性的な面子が多いし、意見一つまとまらない可能性もあった。けれど、それをまとめたのはゼロスだと思ってる」
「俺が?」
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