4 燃え逝く躰

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執拗にそこを何度も啜るのは粘膜に包まれた筋肉。 舐めて、(つつ)き 温い滴を(したた)らせたあと、また強く吸われ、あまりの痛さに小さく呻き声を漏らした。 後頭部をすっぽり包む掌に加えられた力は髪を引き、まだその行為を続けると言わんばかりにそこを晒すように反らせた。 「……んん、っっ」 「……たまんねぇ」 火傷するようなセリフを吐き捨て、やっとそこから唇を離す。 欲に燃えた()をわたしに魅せつけ 至極近くで 「胡蝶、お前、堪んねぇ……」 灼け付く(いき)。 胸が苦しいくらい心臓が掴まれた。 後藤田様の恐ろしい色気に塗られた()のどちらに焦点(フォーカス)を合わせればいいのかが分からなくて狼狽えるわたしにトドメを刺す。 「なぁ、胡蝶」 「は、ぃ」 濡れた喉がすぅすぅした。 直ぐにした返事は尻すぼみで、恐くはないのにやっぱり震えていて、晒したそこが上下に大きくスライドするぐらいに派手にゴクリと音を鳴らす。 「オレ、多分色々ルール破るけど ……赦して」 沈黙は、わたしの返事待ちの時間だったんだろうか。 「はい」 瞬きするのが勿体ないと思うほどの高貴で淫らな表情(かお)をちゃんと見て、口を開いた途端。 唇が、合わさった。 数秒押し付けられたそこから始まり 口付けは何度も繰り返される。 上唇を食んで捲り 下唇を舐めてこじ開け 舌を合わせる。 自分が濡れていくのが痛いほど分かった。重だるい鈍さが子宮に響く。 少しでも座る位置を変えると、厭らしい水音(みずおと)が鳴りそうなほど。
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