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忘れられなくて
遼介
11月18日 曇り
結局、病院を変えたところで、彩矢ちゃんを想う気持ちまで変えることはできなかった。
どうしているのだろう?
病院を辞めて引きこもってると、有紀からLINEがあったけれど。心配で以前よりもずっと彩矢ちゃんのことばかり考えている。
昨日は仕事帰り彩矢ちゃんの家までクルマを走らせた。
もちろん会えるわけもないけれど、二階の窓にあかりがついていて、そこが彩矢ちゃんの部屋のような気がした。
しばらくカーテンが引かれているその窓を眺めていた。
30分もようすを見ていただろうか。
人影が動くということも何もなく、がっかりして未練たらしい気持ちを引きずりながらアパートに帰った。
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