11 ポトスの呪い

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そして、小さく視線を外してボソリと言う。 「言っただろ。気持ちがあるヤツには、いつも以上に不器用になるって」 未波は、そっと彼の胸の上に顔を埋めた。 「でも、想いが通じてる好きな人から名前も呼んでもらえないのは、 ちょっと哀しいよ」 未波を乗せたまま、辻上の胸が淡く溜息を零した。 そして、胸の上の彼女の頭をそっと撫でる。 「努力はする。けど、俺がそういうの苦手なのも分かってくれ」 うん。 そういう辻上に惚れてしまったのだから、未波は頷くしかない。 そんな彼女をあやすように、辻上の手が、彼女の頭をポンポンと優しく撫でた。
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