11 ポトスの呪い

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結局この日の午後は、二人で並んで、未波の買い置きの映画を観た。 そして、映画がエンドロールになった時、彼の腕に抱き寄せられ、 その胸に身を寄せる未波は、ふと思った言葉を口にする。 「こういうデートも有りだね」 ああ。 声で頷いた彼を見上げると、小さく見下ろして視線を合わせられた。 それから、彼の視線がゆっくりと正面に戻ると、 右の人差し指が正面をやんわりと示す。 「アレ、なんだ?」 えっ?  彼の指が示す方に、未波も視線を向けた。 そして、その先にあるのは、チェストの上に乗ったポトスの鉢。 「あの緑の鉢?」 うん。 彼女の視界の端で、彼が小さく頷いた。
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