男爵とかぷさいしん

一日三食〇〇品目！

「殆ど出来てるから、冷めないうちに手ぇ洗ってこいよ」

　俺は子供か。とは言え、勤め人こそ健康管理を要求される。うがい手洗い等、対処を怠って風邪をひいたなら、社会人として恥だ。

　買った商品を部屋に置き、カバ君に手伝って貰いながらうがいをする。それから、念入りに手洗いをしてノロも予防。人混みに居た後は、何の菌やウイルスが付着しているか分からないから怖い。

　ダイニングに入れば、そこは芋祭りだった。ポテトサラダにジャーマンポテト。肉じゃがに味付けや切り方が様々なチップス。コロッケと思しき揚げ物まである。最早どれが主食で、どれがおかずかすら分からない。

　スープは汁物枠だから別だ。それにしても、ここはドイツか。そんな位に芋料理が並んでいる。

「じゃがバタとじゃがチーズ出来たぞ！　熱いうちに食え」

　言うが早いか、切り込みを入れたじゃがいもを食べる櫻井。切り込みからは、溶けたチーズが流れ出している。

「こりゃ、冷えたビール無いと駄目だ」

　櫻井は、芋を食べながらビールを取りに向かった。確かに、熱々の芋にはビールが合う。芋とビール、オクトーバフェストで飛び交うドイツドイツしい飲食物だ。

　じゃがバタを一口食べれば、安定の美味しさ。じゃがチーズもそうだが、芋と乳製品の相性の良さには感心する。