男爵とかぷさいしん

一日三食〇〇品目！

「湯が沸いたらうどんを投入。パッケージに書いてある茹で時間に従ってタイマーをつけましょう」

　言いながら同居人がタイマーをセットした時、電子レンジから終了音が響いた。

「鶏肉は素早く裏返して更に二分。湯気を逃がさない様に素早く裏返して下さいね」

　説明通り、箸を器用に使って素早く鶏肉裏返す櫻井。そして、電子レンジのスイッチを押すと、うどんを茹でている鍋の前に立った。

「うどんは、軽くほぐしつつ、吹きこぼれそうならびっくり水でもして下さい。嫌なら、火を止めて余熱に頑張って貰いましょう」

　電子レンジが二度目の終了音を鳴らした後、櫻井は火を止めて鍋に蓋をし、丼を食器棚から出した。

「鶏肉は、熱々なレンジの中で蒸したままにしておきましょう。その方が中まで加熱されるので」

　言いつつ、櫻井は茹であがったうどんを丼によそった。それから、うどんの茹で汁が丼に注がれ、市販のうどんつゆを加えてから軽くかき混ぜられた。

「ここで、電子レンジから鶏肉を取り出してスライスします。うどんに、もやし、鶏肉の順で乗せたら完成です。上下からの熱で徐々に柔らかくなる、もやしの食感を楽しみましょう」

　そう言って、櫻井は出来上がった料理を渡してきた。そうして、日曜日の朝は、肉と炭水化物、ビタミンCならありそうな野菜で始まったのだ。