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「タマネギに熱が入ったら、中火にして牛バラ肉を鍋に少しずつ投入します。既にタレで味は付けてありますが、お好みで塩や胡椒も入れましょう」
言いながら、味塩○しょうを振り入れる櫻井。味見とはなんだろうか。
「軽くかき混ぜながら加熱し、肉に火が通ったら蓋をして加熱を止めましょう」
櫻井は火を止めてから丼を用意し、炊きたてご飯を慣れた手付きでよそい始めた。
「後は、煮込んだ牛バラ肉達をご飯に乗せるだけです」
穴空きのレードルを使い、櫻井は鍋から固形物を白米に乗せる。こんなの絶対美味しいよ。
「汁だくるかは、匙加減です」
レードルを丼の上でチャッチャし始める櫻井。レードルを鍋の汁に漬けてはチャッチャするので、何時の間にか汁だくだくな丼が出来上がっていた。
そろそろ、健康を考えて油を控えねばならない年だ。だが、キャベツを丸々使ったサラダが、その罪悪感すら拭い去った。
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