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ちーちゃんは、ううん、お母さんも、お父さんも、みんな、米アレルギーのぼくのことを可哀想だと思ってる。他の家よりも食卓にはパンが出てくることが多いと思う。日本なのに。
でも、ぼくを構成するピースには、そもそも、米っていうものがない。だから、別にぼくは、嫌じゃない。そりゃあ、ちーちゃんが大好きなパン、どんな風なのかなって気になることはある。だから、聞いちゃうことはある。一緒に美味しいねって言えない自分がくやしくって、泣きたくなる時もある。たまに泣きたくなること、ちーちゃんには気づかれてるかもしれない。でも、いいんだ。
ちーちゃんがぼくのために考えてくれる。優しくしてくれる。とっても嬉しい。ぼくはそれだけで声が高くなる。だから、無理しなくていいんだ。
ちーちゃんにはちーちゃんの、パズルのピースがある。
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