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「悠貴ちゃん、ご飯は食べられそう?」
作るものは決まったけど、本人が食欲ないとかだといけないからそこは確認しておかないと。と思って悠貴ちゃんに聞けばこくんと頷く。
「おっけ。じゃあちょっとご飯作ってくるね」
そう言ってキッチンへ行こうと立ち上がろうとした時、服の裾を掴まれている事に気付く。
「あ、ごめん」
すぐにパッと離されてしまったその手に少し寂しさを感じながら、その行動が可愛くて、ふわりと悠貴ちゃんを抱き締めた。
「心細くなっちゃった?」
「……べつに」
あら、素直じゃないわね。
「ぱぱっと作ってすぐ戻ってくるからね」
おでこにちゅっ、とキスして、軽く頬を撫でてからキッチンに向かった。
冷凍庫のうどんを確認してから、冷蔵庫の中もチェックして、必要な具材が全部あることを確かめる。
お鍋にお湯を沸かしてうどんのつゆを作る。つゆが出来たら鶏肉を細かめに刻んで入れて、さっと火が通ったらうどんを加えて少し煮込んで、粗めに刻んだネギと、チューブの生姜を少し加えて、最後に溶き卵を流し入れて……よし、完成!
出来上がったうどんを器に移して、ローテーブルに運ぶ。
「悠貴ちゃんお待たせ」
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