カメラの日

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夏穂はそんな母を慕い、多少の無茶でも付き合ってくれる。私が仕事で、二人の休みが重なった日等は一緒に出掛けたりすることもあるらしい。 ……なんて出来た彼女なんだろうか。 改めて出会ったのが夏穂で良かったな、なんてしみじみしていると「きゃ!?」と夏穂の悲鳴が聞こえて我に帰る。 見れば夏穂の胸に両手を添えている母の姿。 「ちょっと!燈子さん何してるのっ」 慌てて二人に駆け寄ると、悪びれる様子もなく「夏穂ちゃん、またお胸大きくなったんじゃない?」なんてにやにやしながら言うもんだから、夏穂から引き剥がしてやった。 「あーん、何するの凛ちゃんっ」 「知りません。貴女が軒先でセクハラなんてしてるからです。取り敢えず店、入ってください」 わざと冷たく言ってのけると「セクハラじゃないもの、スキンシップだもの」とぶーぶー言いながら店の中へ入っていく。 店の中へ入るとカウンター席に座るよう促し、何か飲むかと尋ねる。 「そうね、じゃあブレンド頂戴」 「かしこまりました」 少し店員モードに入りつつ対応する。夏穂はカウンターの内側に入っては居るものの、母の話し相手として捕まっている。     
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