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惚夢
私は朝の8時に王子様とホテルで抱き合っていた。
カーテンは閉めているものの隙間から差し込む光が私たちの身体に映ってなんだか変な感じ。変な感じっていうのは勿論いい意味でのことなんだけど、やっぱり平日の朝からっていう非日常はどうしても幻に見えて信じきれない私がいた。
そんな私は真っ白なベッドの上に体を預け、王子様が覆いかぶさっている。
そうしているうちに貴方は言うのだ。
「俺が何をしたかは忘れたけど、続きでもしようか?」
…窓の外には目的地に向かう人々、その中には泣きべそをかく大人だっているんだわ。
それなのに私、幸せに浸っていいのかしら。
「貴方がしてくれること、全部が続きだよ。」
ほら、ずっと欲しかった温もりが口づけで降ってきた。
せがむように彼の首に手をまわしてあばずれぶってみたり、私も興奮してるみたい。
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