原案(あらすじ)

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原案(あらすじ)

 目が覚めた。体を起こす。ということはつまり、自分は倒れていたということだ。  視界がぐらつくので仕方なく着ぐるみの頭の部分だけを少しだけずらす。外から風が当たって心地よかった。  軽く辺りの様子を確認して、自分のいる場所が屋外の階段の踊り場だと認識した。――ふと、我に返る。  のんびりしてる場合じゃない!  まだバイトの最中だということを思い出して、慌てて立ち上がった。勢いよく立ち上がったせいか、少しだけふらつく。  気温が高い日に、しかも着ぐるみで。階段をここまで上ってきた結果、軽い熱中症になったことは自分でもわかっていた。でも、今は一刻も早く一階まで戻らなければいけない。  もう一度、どう見てもあまり可愛くない猫の頭をかぶる。  ――バイトに戻ろう!
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