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東京の夜景を見つめながら、何曲か聴く。
互いに肩を寄せ合って、たまに私が彼の肩に頭を乗せたり。
交代して、彼が私の肩に頭を乗せたり。
普段そんな甘えた事しない人だから、なんだか嬉しかった。
それでも、しばらくして何曲目かの曲が終わった時、彼が耳につけていたイヤホンを外してこっちに視線を向けた。
「また、他にもいい曲あったら教えて」
「もちろん」
「明日からこれ聴きながら出勤するかな」
「じゃぁ、一ノ瀬さんが聞いてる曲も教えて」
「もちろん」
どこかくすぐったい気持ちになって、笑みが零れる。
私の事を知ろうとしてくれる彼が嬉しい。
私と同じものを共有しようとしてくれる言葉が嬉しい。
同じ気持ちだと分かって、嬉しい。
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