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「すまん」
「えっ? 何が?」
「メール、すぐに返事しなくて」
読んでいてくれたという安堵と、その間に何があったのかという不安が
ない交ぜになる。
だが、それを呑み込んで、未波はかぶりを振った。
「うぅん。元気だった?」
しかし、尋ねた未波の声の後で、辻上は小さく押し黙った。
そして、ボソリと言われる。
「話があるんだ」
ドキッと、胸から飛び出しそうなくらい大きく未波の心臓が跳ねた。
しかし今度も未波は、それを押し殺す。
「うん。どこに、行けばいい?」
しかし、それに返ってきた言葉に、未波は驚いた。
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