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だから僕は、リゼルの魔法使いになると僕は決めたのだ。
なのに、無理やり引きずるようにここにリゼルを連れてきたのは僕で……でも、僕が間違っていたのだろうか? 僕がリゼルに、重荷となる期待を……。
僕は俯いて考えてしまう。そこで、
「どうしたレオナ、また悩んでいるのか?」
「そうだよ~、可愛い顔が陵辱したくなって危険だよ~」
キリッとした風に言っている可愛い容姿の友人、リルと、間延びして下ネタ全開な可愛い容姿の友人ミミがやってきた。
ちなみにリルはよく自分が平凡だと言っていて、それを言ったら僕の方がもっと平凡だ、いや、僕の方が……といった程度に仲良く平凡だと思っていたりする。
それくらい仲がいい二人。
ちなみにリルは探し物が得意で、ミミは人間ではなく魔族のある種族である。
そんな二人に僕は愚痴をこぼすように、
「おはよう、二人共。リゼルが今日もやる気がでないんだ」
「いつものことだな。案外、レオナに相手にして欲しいんじゃないか?」
笑いながらそんなことを言うリル。僕はくるりとリゼルを振り返り、
「そうなの? リゼル」
「……それもある」
「……心配して損した」
僕が怒ってそうリゼルに告げた所で、教室に教師が入ってきたのだった。
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