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まずは魔法学の基礎的な授業から。
教壇に立った教師が図を描いて説明していく。
「え~、魔力の属性は八種類あります。つまり、光、闇のどちらかの属性を纏う、地、水、火、風を組み合わせたものが大まなか属性です。それに、例えばさらに水を加える事で……」
それを聞きながら僕は、うんそうだよねと思う。
そもそもこの世界は、人間、魔族も含めて、光と闇の混ざりものであると言われている。
遥か神話の時代、光の神と闇の神が力を合わせて作ったものだからだそうだ。
そして光の神は勇者を、闇の神は魔王を作り上げて眠ったという。
だがこの魔王というものが厄介で、この世界の魔族を支配し、より強い力のあるものを陶酔させ狂わせるのだと言われている。
それによりこの世界は魔族の支配する暗黒の世界を作ろうとしてしまうのだとか。
けれど魔族は闇の属性が強いだけで、光の属性が完全にはないとは言い切れないので、暗黒の世界を作ろうとしても光と闇の均衡が崩れるのみでその世界は崩壊するだろうと言われている。
それでも魔族は魔王を望むものもまだ少数ながらいるらしい。
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