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そう叫んだ。
僕にはよく分からないけれど、直後、図書室の本棚から一冊の本を取り出したその兎の獣人が……僕の方を見て、嗤った。
背筋にぞくりと怖気が走る。
嫌な予感しかしなかったのだけれど、そこで僕達の方に剥けて本を投げつける。
その本は黒い光のようなものに包まれて膨れ上がり、やがて一匹の魔物が現れる。
茶色い獰猛な猛禽類の鳥の頭に、猛獣の体を持つ、強い魔力を持つ魔物。
「グリフォンか」
小さく呟いたリゼルが、携帯していた小さい短剣を取り出す。
周りにいた少数の生徒が悲鳴を上げるのが聞こえる。
だがそちらに目もくれず、鳥のようなその怪物は僕をまっすぐに見つめている。
この魔物ターゲットは僕?
どうしてだろう、そんな疑問が僕の中で浮かぶものの、それ以上は考えられなかった。
逃げられないと悟ったらしいリゼルが僕を庇うように背後に連れてくる。
「リゼル、僕だって……」
「あの時のようなのはもう嫌なんだ」
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