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「いま、何か別の事を考えていたのかな。うーん、ドレスを僕が来たら可愛いとかかな?」
「! 何故ばれたし」
「大抵僕への他の人の反応がそれだからね。僕も筋肉がついたと思ったんだけれどな」
「え、えっと、すみません」
「いや、いいよ。君の方がよほどドレスが似合いそうだしね」
「……エスト先輩の意地悪」
リルが心配して損したと思いながらそう答えると、エストが笑って、
「リルのそういった普通の反応が可愛いくて、好きだよ」
「え、えっと好きって……」
「この前、リルが気になってミロに……彼は全校生徒の素性などを把握しているから聞いたのだけれど」
「今、さらっと凄い内容が聞こえた気がするのですが」
「気のせいだよ。それで、リルが自分を凡庸だと思っていると聞いたんだ。ちなみに君の友人のレオナも自分を平凡だと思っているらしいよ」
「……ここは突っ込む所?」
「首をかしげた君も可愛いけれど、その話は置いておいて……そういった所も魅力的だと思ったんだ」
「え、えっと、なんだか告白されているような」
「してるからね」
「……」
「今度デートはどうかな? ミロもミミという子が気に入って、デートに誘ったらしいし」
「で、でも今まで誰も僕達には……」
「姫に手出しできる人間は限られている、といった所かな。しかも僕も姫だから手は出せるよね」
「で、でも、エストさんのファンとか」
「ああ、そういった物は全部スノーレットの方に行っているから問題ないよ。おかげで僕は楽だった」
実はスノーレットが陰で苦労していたことが発覚していたのはいいとして。
リルは考え込んでしまうがそこで、
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