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なんやかんやで、魔物を倒した僕達は先生たちなどに事情を聴かれてしまった。
そしてうさ耳の獣人の話をするも、そういった獣人はこの学園にいないはずらしい。
兎の獣人といった話になったけれど、ただ単にそういったうさ耳をつけていただけかもしれないと言われてしまう。
そちらに意識を持ってかれて、顔を覚えられないようにするためだとか。
結局何者かは分からないが、図書館に潜入して魔物を封じた本を置いた、という事らしい。
これからそういった危険な本がおかれていないか確認がされるらしい。
そして僕達はというと、グリフォンを仕留めたとの事で褒められていた。
「さすが勇者にその幼馴染だ!」
と言われていた。
僕の魔法も中々のものだったようだ。
そう思って気分が良くなっているとリゼルが、
「何で魔法を使った」
「リゼルの手助けをするためだよ。僕だって昔のままじゃないんだ」
「……怪我をしたらどうするつもりだったんだ」
「そ、それはリゼルだってそうじゃないか! リゼルが怪我をしたら、僕、悲しいから絶対にお手伝いする!」
「……分かった。俺はもっと強くなるから、レオナはそれ以上手出しするな。俺に守られていればいい」
「! な、なんで! 僕、リゼルと一緒に戦えるような相棒になりたいんだ!」
僕がそう告げると、リゼルが黙って僕を見た。
じっと見つめて、何かを言いたそうにしている。
けれどすぐにリゼルは首を振り、
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