最弱

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 何故かドミニクと遭遇した僕。  いつもミミを目の敵にしている彼がどうして一人でいるのか……と思っていると、加工品を少量もっていつも一緒に居る二人がよろよろとレジの列に並んでいるのが見える。  おつきの二人にお願いしてここで待っているのかと思っていると、そこで僕の視線に気づいたのかドミニクが、 「ふ、一緒に居る二人に加工食品を手に入れてもらっている、そのようにお前はとったな」 「え? 違うのですか?」 「ただ単にあの集団に追い出されただけだ。抵抗できなかった。僕としたことが」  なかなかやるぜ、この人達というかのように笑うドミニクに、それは笑う所なのかとか、僕と同じなんだと思った。  でもこうして話してみると、いつもと違って、普通な感じではある。  僕達に話しかけてくる時は喧嘩腰だからかもしれないが、こうしてみると普通の貴族のようには見える、と思っていると。 「まあいい、ここで会えたのもいい機会だ。魔族と関わるな」 「……ミミは僕の友人です」 「仲がいいのは知っている。だが警戒はしておくに越したことはない。今は、魔王がいなくて平和な時代が続いているが、いざ、人の中で魔王が再び生まれたらならそちらに彼等は傾倒し、争いの種になるだろう」 「……そのとき考えるのでは駄目ですか?」 「間に合わないからな。……僕だってそこまで魔族との仲をとも思うが、お前の友人のリゼルは勇者でありお前を気に入っているし、あの集団の中にいるのは居心地が良さそうだ。だからその中の良さが利用されて、勇者リゼルやお前達がそのまま引きずられてあちら側に連れていかれるかもしれない。あちら側につかれるのも困るし、お前たち自身も危険だ。騙されて連れていかれて、ミミが望まずとも殺されてしまうかもしれないからな。不都合であれば」  やけに饒舌なドミニクだが、簡単にまとめるならば、僕達を心配しているようだ。  その形があの喧嘩腰ではあるらしい。だから僕は、 「何だか不器用ですね」 「どうしてミロ先輩と同じことを……だがあの人みたいに上手く動ければ僕も、もう少し相手を手玉に取ったりできるのか」
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