とある朝の出来事

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とある朝の出来事

 目覚ましがなる前に起きた僕は、もうちょっとだけ寝たいなといつものように体を震わせてから、 「よし、起きよう」  小さな掛け声をして二段ベッドの上で布団をはねのけるようにして起きた。  まだ朝は少し寒いが、上半身を起こして軽く手を上げたりするだけですぐに体が温まってくる。 今日も、いつものように元気に行くぞと自分に言い聞かせて僕は、布団からようやくでて傍についている梯子を下りていく。  そんな僕の名前レオナ・ノーゴット。  黒髪に緑の瞳、可愛いと言われがちだがれっきとした男である。 肌はきめ細やかで白くてすべすべだ、許せんと前に友人に言われたことがあったが、それって男が持っていて嬉しいものだろうかという疑問が僕の中になる。  男同士がそこそこ一般的というか、男同士でも子供が作れる魔法薬の発明により、女性が生まれにくいためにしばしば争いに発展していたのが無くなる、男同士が一般的になってしまった時代である。 それでも異性愛者は結構多く、女の子が僕や僕の友人たちは大好きだった。  そう、おっぱいは至高なのである!  さて、話がずれてしまったが、そんな風に肌触りみたいなものよりも、僕は背が欲しかった。  僕はもっと……幼馴染のリゼル・セコンドより大きくなるのだという野望を持っているのである。  ちなみにそのリゼルは僕の下の段のベッドで、まだ夢の中だろう。  彼は何時だって眠そうというかやる気がない。
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